上海や深圳では、ハンバーグと白米を主力とする「肉肉米米」が流行しているが、日本国内においても、同様のコンセプトを掲げた「感動の肉と米」が話題を呼んでいる。リーズナブルな価格でステーキを味わえるこの店舗は、愛知県に本社を構える株式会社あきみや亭が展開するチェーンであり、大宮駅東口のすずらん通りには、2024年9月2日に新店舗がオープンした。

同店は、セルフ式のステーキレストランである。入店後、まず券売機で食券を購入し、ステーキやハンバーグなどのメインディッシュを受け取る。その後、ご飯とサイドメニューをピックアップしてから、テーブルで食事を楽しむスタイルとなっている。価格帯は概ね1000円前後で、肉の増量を選べば1400円程度になる。

特徴的なのは、あらかじめ焼かれた肉のプレートの下に、熱々の石焼きプレートが添えられており、自分好みの焼き加減で仕上げられる点である。筆者は今回、ハンバーグを選択した。ご飯は自動盛り付け機で量の調整が可能であり、おかわりも自由。まさに“白米天国”である。
さらに特筆すべきは、セルフ式のサイドメニューである。そぼろ肉、キムチ、高菜、味噌汁が食べ放題であり、生卵も1個まで無料で提供される。特にそぼろ肉とキムチは絶品で、これだけで白米が何杯でも進んでしまう。さすがに「ご飯3杯はいける」とまでは言わぬが、主食の量を控えめにし、サイドメニューを充実させれば、コストパフォーマンスは極めて高い。学生や大食漢には、まさに夢のような仕様であろう。
唯一の難点は、肉をその場で仕上げるスタイルゆえ、長時間滞在すると、周囲の焼き煙に巻き込まれ、衣服に肉の香ばしい匂いが染みつく点である。しかし、それさえ気にしなければ、何度でも足を運びたくなる魅力が詰まっている。